”季節を感じる絵本【秋編】クモの巣の絵本”
蜘蛛はお好きですか?
怖い、キモチ悪い、蜘蛛の巣が嫌、などと左右嫌われ者の蜘蛛ですが…。
我が家の息子は大の虫好きでして、お散歩に出かけると蜘蛛の巣を見つける度に立ち止まり、観察やら実験と称して蜘蛛の糸の強度を調べる為に何や彼やとやっております。
先日、雨上がりの太陽の眩しい日にお散歩に出かけた時、雨の雫でキラキラと輝いている蜘蛛の巣がひときわ美しく、息子と一緒に見入っていました。
蜘蛛の苦手な方も、絵本の中で美しい蜘蛛の巣をご覧になってみてはいかがでしょう。
芸術の秋に、
おすすめしたい『クモの巣の絵本』をご紹介します。
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【おすすめ1】くも
造形作家・新宮晋さんの芸術作品
オニグモの習性と時の流れを、空の雲、夜の星を背景に、トレーシングペーパーに描いた画期的な絵本。高い芸術性が評価されました。
(出版社 より)
この本は、夏の間夕方になるとみごとな円網を張り、朝にはたたむオニグモの習性を中心に描いています。オニグモは、家の軒先から山地まで広く分布している体長♀30㎜♂20㎜ぐらいの夜行性のクモです。わたしは、風や水といった自然エネルギーで動くものばかりを作っている彫刻家ですが、絵本としてはこの「くも」が「いちご」(文化出版局1975年)に次ぐ第2作目です。
(作者 まえがきより)
詳細
さく:新宮 晋
装丁:青野 健
出版社:文化出版局
初版発行日:1979年6月10日
サイズ:40p 22.7×24.7㎝
読んであげるなら:
備考:
著者紹介
作者:新宮 晋
この本の作者の新宮晋さんは自然エネルギーで動く彫刻を作る芸術家として国際的に知られています。彼の作る彫刻は役に立たない水車のように水がたまった重みで好き勝手に回ったり 飛べない飛行機のように風の中ではばたいたり 航海にはむかない舟のように水をたたいて 音楽を演奏したりします。雨や風や太陽などの自然の変化にいつも応じつづけるものを作ろうとしているのです。
【おすすめ2】いちばん美しいクモの巣
『ゲド戦記』で名高いル=グウィンが編みあげたクモの巣のように美しいお話の絵本
クモをきらう人はすくなくありません。けれども、きらわれ者のクモは、本当はとても愛すべき生き物。これは、リーゼ・ウェブスターという名のかわいいクモのお話です。
リーゼの夢は、世界でいちばん美しいクモの巣をつくること。どうやったら、美しいクモの巣を編めるだろうか?リーゼはいっしょうけんめい、クモの巣を編みつづけます。そうして、ある夏の朝、じぶんの編み上げたクモの巣を見つめて、リーゼはつぶやきます。「これは、わたしのつくった、いちばん美しいクモの巣だわ」
ダイアモンドの水のつぶ。朝の光の宝石。
(出版社 より)
詳細
文:アーシュラ・K・ル=グウィン
絵:ジェイムズ・ブランスマン
訳:長田弘
出版社:みすず書房
初版発行日:2001年12月
サイズ:32p 228×182㎜
読んであげるなら:
備考:
【おすすめ3】アラネア−あるクモのぼうけん
1ぴきのクモの生きるための大冒険が、深い感銘をあたえてくれます
自然の中でひたむきに生きる1びきのクモの生活を、黒と白の繊細な描線でこまやかに描きます。あらしの中を命がけでたたかい、再び美しいあみをつくるアラネアの姿は、静かな感動をよびます。
(出版社 より)
「アラネア」というのは、「クモ」を意味するラテン語です。
クモの生態を注意ぶかくみつめ、印象的にえがきだしたこの物語には、地上のいきものの暮しをこまやかに見つめるまなざしがいきづいています。
詳細
文:ワグナー
絵:ブルックス
訳:大岡信
出版社:岩波書店
初版発行日:1979年2月15日
サイズ:36p
読んであげるなら:幼児、小学1・2年から
備考:
【おすすめ4】ルイーズ・ブルジョワ 糸とクモの彫刻家
巨大なクモの彫刻『ママン』をつくったアーティストの生涯
代表作『ママン』で世界的な彫刻家となったルイーズ・ブルジョワ。彼女の生涯を描く、美しい陰影にいろどられた詩的な物語。
(出版社 より)
おかあさんの姿は すこしもクモには 似ていなかったけれど こわれたものを なおすところが 同じでした。
クモが糸をはいて巣を張っていくように、ルイーズ・ブルジョワの母親は、いろいろな糸でタペストリーを修復しました。のちに世界的な現代アーティストとなるルイーズも、幼いころからすこしずつ仕事をおぼえていきます。やさしい母との絆、糸や布地と向き合う日々、誰をも結びつける思い出というもの……。それらは、彫刻家としてさまざまなすばらしい作品をつくる土台となりました。
「子ども時代の魔法は、わたしのなかから、けっして消えはしなかった。その神秘も、悲劇も、消えることはなかった」
詳細
文:エイミー・ノヴェスキー
絵:イザベル・アルスノー
訳:河野万里子
出版社:西村書店
初版発行日:2018年10月23日
サイズ:40p
読んであげるなら:
備考:2017年ボローニャ・ラガッツィ賞「アートの本」最優秀賞 受賞
【おすすめ5】くものいえ
夏のよる、一ぴきのクモが、しずかにしずかに……
一ぴきのくもが、なにか、つくりはじめました。真っ黒な画面のくものすが印象的です。
(出版社 より)
夏、夕やみがあたりをつつむころ、懐中電燈を片手に、クモの巣づくりを見てみませんか。
その、よどみないたしかな仕事ぶりは、いつ見ても見あきることがありません。
さて、クモの巣づくりを見たら、一度、夜露がとっぷりとおりた日に、早起きしてみませんか?巣一面についた水滴が朝日を受けて真珠のようにきらきらと輝いているのを見ることができるでしょう。
(作者 あとがきより)
詳細
さく:得田之久
出版社:童心社
初版発行日:昭和50年6月10日
サイズ:32p 21×18.7㎝
読んであげるなら:
備考:
【まとめ】
いかがでしたか?
今回は、芸術の秋におすすめの美しいクモの巣を描いた絵本をとりあげてみました。
日々の読み聞かせの参考にしていただけると幸いです。あなたのお気に入りのものが見つかると嬉しいです。
以上、季節を感じる絵本【秋編】クモの巣の絵本5選でした。
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