”季節を感じる絵本【春編】木の絵本”
「季節や自然を感じる絵本を読み聞かせしたい!」
「3歳、4歳、5歳からでも楽しめる絵本はある?」
このような方におすすめな内容となっています!
5月4日は「みどりの日」ですね!
木があると、四季の移ろいを感じたり、小鳥がやってきて巣を作ったり、木陰でゆったり過ごしたり…。
木と人とのかかわりには物語がありますね。
というわけで、
本記事では、
このような方におすすめしたい、自然や四季移ろいを感じられる『木の絵本』をご紹介します。
本記事で紹介する絵本はこの11冊!
- 木のうた|さく:イエラ・マリ
- ナシの木とシラカバとメギの木|文:アロイス・カリジェ、絵:アロイス・カリジェ、訳:大塚 勇三
- モチモチの木|作:斉藤隆介、絵:滝平二郎
- 木はいいなあ|さく:ユードリイ(ジャニス・メイ・ユードリー)、え:シーモント、やく:さいおんじ さちこ
- ふしぎな ボジャビの き アフリカのむかしばなし|再話:ダイアン・ホフマイアー、絵:ピート・フロブラー、訳:さくま ゆみこ
- おおきな木|作:シェル・シルヴァスタイン、訳:村上 春樹
- 木を植えた男|原作:ジャン・ジオノ、絵:フレデリック・バック、訳:寺岡 襄
- 木をかこう|作:ブルーノ・ムナーリ、訳:須賀 敦子
- 木|画:佐藤 忠良、文:木島 始
- 木がずらり|作:tupera tupera(ツペラ ツペラ)
- 夜の木|画:シャーム/バーイー/ウルヴェーティ、訳:青木 恵都
【おすすめ1】木のうた
『木のうた』のおすすめポイント
- 季節の移ろい
一本の木をめぐる一年間の自然の変化が美しい色調で描かれています。木の葉の揺れる音や風の歌が聴こえてくるようです。 - 生態
小鳥の巣作りやひな鳥の巣立。巣ごもりの準備をしたり、目覚める小動物。自然の中で実際に生態を観察しているような感動を覚える絵本です。小鳥のさえずりが聴こえてくるようです。
イタリアの人気絵本作家イエラ・マリさんのとても美しい、文字のない絵本
1本の大木を画面の中央にすえ、木をめぐる自然の変化をおいながら、生命への愛をうたいあげた美しい絵本です。イタリアの人気絵本作家イエラ・マリの代表作です。
(出版社サイト より)
この絵本は、一本の大木を、見開きページの同じ位置に据えて、四季とともに移り変わる木そのものの姿と、小鳥や動物たちの生態をみごとに表現したものです。冬の枯れ木から始まり、新芽ふくころ、若葉と共にやってくる小鳥と巣ごもりから活動を始める小動物、葉が繁り、巣づくりする小鳥、ひな鳥の巣立ち、実をつける木、やがて紅葉、去っていく小鳥と巣ごもりの準備をする小動物、そしてまた、冬の訪れ……と、単なる知識絵本としてだけではなく、美しい色調とデザインが、情をも育んでくれるでしょう。
(カバー見返し より)
イエラ・マリ(Iela Mari)は、グラフィック・アートの面からすぐれた絵本を発表しているイタリアの作家です。
この「木のうた」のほか、「あかいふうせん」「りんごとちょう」(ほるぷ出版)など、いずれも文字のない絵本です。ほかに「にわとりとたまご」などの作品がありますが、芸術的に高い水準を保ちながら、科学性をも失わない知識絵本として、欧米でも高く評価されています。
詳細
さく:イエラ・マリ
出版社:ほるぷ出版
初版発行日:1977年12月10日
サイズ:36p 22×22㎝
対象年齢:2・3歳から
備考:全国学校図書館協議会選定図書
日本図書館協会選定図書
日本子どもの本研究会選定図書
【おすすめ2】ナシの木とシラカバとメギの木
『ナシの木とシラカバとメギの木』のおすすめポイント
- 山暮らしの素朴な日常
スイスの山奥に住む一家が、庭の木や渡り鳥など自然と共存しながら暮している素朴な日常が描かれています。 - 繊細な絵
カリジェの繊細で淡い色合いの絵がとても優しく美しく、素朴なお話に彩りをそえています。
スイスの絵本作家カリジェの素朴で素敵な絵本
アルプスの山奥の、ふたりのかわいい姉弟のいる一家の庭には、ナシの老木ととげだらけのメギの木があります。春になると渡り鳥がそれに巣をつくるのですが、一家は毎年それをあたたかく見守ります。
(出版社サイト より)
詳細
文:アロイス・カリジェ
絵:アロイス・カリジェ
訳:大塚 勇三
出版社:岩波書店
初版発行日:1970年11月20日
サイズ:34p
対象年齢:小学3・4年から
備考:
【おすすめ3】モチモチの木
切り絵が美しい名作絵本
豆太は、夜中にひとりでおしっこにもいけない弱虫。でも、大好きなじさまのために…。真の勇気とは何かを問いかける感動の絵本。
(出版社サイト より)
詳細
作:斉藤隆介
絵:滝平二郎
出版社:岩崎書店
初版発行日:1971年11月20日
サイズ:32p
対象年齢:小学校低学年 小学校中学年 小学校高学年 中学生
備考:
【おすすめ4】木はいいなあ
コルデコット賞を受賞したロングセラー絵本
子どもの目で見た木のある生活への讃歌が、さわやかな水彩画でおおらかに描かれています。作者の保育体験から生まれた絵本です。
(出版社サイト より)
●作者と作品について
ユードリイは、1928年イリノイ州のいなか町に生まれ、大学卒業後、シカゴ市の保育園に勤め、ここで絵本の楽しさ、大切さを知り、作品をかくようになりました。
この『木はいいなあ』は、マーク・シーモントの絵がそえられ、1957年コルデコット賞を受けました。その時、シーモントは、「こんなにはっきり作品の意図を素直に表している絵本の文は珍しいと思います。そのままついていっただけで、この絵を描くことができました。」といっています。
都市化がすすむにつれ、子どもと自然との生活が失われていくのを歎き、ユードリイ自身が幼い日に経験した木とのすばらしい生活を、子どもたちにも味わってほしいという願いがにじみ出ています。アメリカでの初版が出されて20年を経た今日、この作品のもつ価値は、いっそう高くなっているといえましょう。
1976年1月
—おはなしキャラバン 石竹光江
(カバー見返し より)
詳細
さく:ユードリイ(ジャニス・メイ・ユードリー)
え :シーモント
やく:さいおんじ さちこ
出版社:偕成社
初版発行日:1976年04月
サイズ:32p 29×17㎝
対象年齢:4歳から
備考:コルデコット賞受賞作品(1957)
著者紹介
作者:ユードリイ(ジャニス・メイ・ユードリー)
アメリカ、イリノイ州生まれ。大学卒業後、保育園に勤めているときに絵本の楽しさを知り、作品を書くようになる。初めての絵本『木はいいなあ』によりコルデコット賞を受賞。そのほかの作品に、センダックと組んだ『きみなんかだいきらいさ』や、幼年童話『あのね、わたしのたからものはね』などがある。
(出版社サイト より)
【おすすめ5】ふしぎな ボジャビの き アフリカのむかしばなし
ボジャビの実は、マンゴーみたいで、メロンみたいで、ザクロみたい
不思議な木の実を食べたい! でも、根元に巻き付いたへびは、木の名前を当てないと、どかないと言います。動物たちは次々、ライオンに名前を聞きに行きますが、みな帰り道で忘れてしまい……。繰り返しが楽しい、アフリカの昔話。
(出版社サイト より)
アフリカには、これに似たおはなしも、たくさんつたわっています。語り手がちがえば、おはなしもすこしずつちがうといっても、いいかもしれません。わたしが見たいちばん古いバージョンは、1923年に出版されたイーディス・リカート再話の『ボジャビの木』です。でも、このおはなしはなんどもなんども再話され、ふしぎな木についてもさまざまな名前が存在しています。わたしは、子どもたちにナンセンスや歌をたのしんでもらえるよう、自分のおきにいりのおはなしを、この絵本にあうように再話しました。くりかえしがあることで、このおはなしの旅をたのしんでもらえるとおもいます。わたし自身は、アフリカの伝統的な親指ピアノ(ムビラ)をひきながら、そしてリズム感をだすために打楽器もつかいながら、このおはなしを語っています。
ダイアン・ホフマイアー
(著者まえがき より)
詳細
再話:ダイアン・ホフマイアー
絵 :ピート・フロブラー
訳 :さくま ゆみこ
出版社:光村教育図書
初版発行日:2013年05月29日
サイズ:25p A4変
対象年齢:幼児から
備考:
【おすすめ6】おおきな木
世界の名作絵本が村上春樹訳で新登場!
子どもから大人まで
愛する人へのプレゼントに!
いつでもそこにある木。成長し、変わっていく少年。それでも木は、少年に惜しみない愛を与え続けた・・・何度でも読み返したい、シルヴァスタインのロングセラー絵本。
(出版社サイト より)
あなたはこの木に似ているかもしれません。
あなたはこの少年に似ているかもしれません。
それともひょっとして、両方に似ているかもしれません。
あなたは木であり、また少年であるかもしれません。
あなたがこの物語の中に何かを感じるかは、もちろんあなたの自由です。
それをあえて言葉にする必要もありません。
そのために物語というものがあるのです。
物語は人の心を映す自然の鏡のようなものなのです。
(村上春樹/訳者あとがきより)
詳細
作:シェル・シルヴァスタイン
訳:村上 春樹
出版社:あすなろ書房
初版発行日:2010年09月
サイズ:57p 23×18㎝
対象:小学校低学年〜
備考:
【おすすめ7】木を植えた男
第13回 絵本にっぽん賞受賞作
フランスの山岳地帯に一人とどまり、何十年もの間黙々と木を植え続け、森を蘇らせた男。その不屈の精神を感動的に綴る物語絵本。
(出版社サイト より)
同名の短編映画は’87アカデミー賞短編映画賞受賞
詳細
原作:ジャン・ジオノ
絵 :フレデリック・バック
訳 :寺岡 襄
出版社:あすなろ書房
初版発行日:1989年
サイズ:48p 22×29㎝
対象:小学校中学年〜中学生
備考:
著者紹介
画家:フレデリック・バック
1924年、ザールブリュッケン(現・ドイツ領)に生まれ、フランス、アルザス地方で幼少の時をすごす。1937年、パリに移り絵画とリトグラフを学ぶ。1949年、カナダに渡りカナダ国営放送に職を得る。1968年よりアニメーションの製作に携わり、以来、8作品を制作。主な作品に「クラック!」(1982年アカデミー賞短編映画賞)「木を植えた男」(1987年アカデミー賞短編映画賞)がある。本書はこの短編映画をもとに、絵本として新たに描き起こし、構成した作品で、「クラック!」(あすなろ書房刊)に続く2冊目の絵本である。制作にあたりバック氏は次のように語っている。『私は15年以上前にはじめてこの物語を読み、深く感動しました。その後、読み返すたびに同じ感動を覚え、そこに盛り込まれている多くの要素を感じとったのです。この物語では、自分の仕事に打ち込んだ男の献身的な働きぶりが語られています。その男は、それが行うべき重要なことだと知っており、自分の長年にわたる努力が、将来、大地とそこに住む人間にとって有益であると確信して、何年も無償の行為を続けていくのです。彼は大地がゆっくりと変化していくのを見るだけで、十分幸福でした。それ以上のものを、彼は望まなかったのです。この物語は、献身的に働くすべての人びとに捧げられるとともに自分の手で何をしたらよいかわからない人や、絶望の淵にある人には心強い激励となるでしょう』
(出版社サイトより)
【おすすめ8】木をかこう
読んだ後、きっと描きたくなります
イタリアが生んだ世界的デザイナー・ムナーリによる木の描き方の本。いくつかの原則を基にユーモアをまじえて展開。新しいものの見方に気づかせてくれる。
(出版社サイト より)
詳細
作:ブルーノ・ムナーリ
訳:須賀 敦子
出版社:至光社
初版発行日:1982年01月01日
サイズ:88p 216×153×10㎜
ジャンル:おとなのかたへ
備考:
【おすすめ9】木
力強い木のいのちの循環を描く見ごたえのある一冊
ある老人が木をスケッチしていると、木はいろいろなことを語りかけてくれ、木との対話が始まる。水をぐんぐん吸い上げる根っこ、空を見上げながら風の音を聞いている枝々、がまんをしているこぶたち。木の物語がどんどん聞こえてくる。季節がめぐり、春になると、枝々から新芽が顔を出し、またぐんぐん成長し、木は生き続ける。そんな力強い木のいのちの循環を彫刻の第一人者であり絵本『おおきなかぶ』の画家でもある佐藤忠良氏が描く見ごたえのある一冊。
(出版社サイト より)
詳細
画:佐藤 忠良
文:木島 始
出版社:福音館書店
初版発行日:2005年07月15日
サイズ:32p 27×20㎝
読んであげるなら:4才から
自分で読むなら :小学低学年から
備考: こどものとも絵本
【おすすめ10】木がずらり
ひろげて、とじて、言葉と絵をあじわうジャバラ絵本
色とりどりのコラージュで美しく描かれた、春夏秋冬ずらりと並ぶ14本の木。
こんもり、うっとり、びっしり、はらり……。並木道を散歩しているような気分で、言葉遊びを楽しめる。2004年に私家版として限定1000部で制作された、tupera tuperaの処女作で、現在流通している改訂版では、裏に夜の世界が広がっています。
(出版社サイト より)
詳細
作:tupera tupera(ツペラ ツペラ)
出版社:私家版、PIE BOOKS版、ブロンズ新社(改訂版)
初版発行日:私家版 2004年10月、PIE BOOKS版 2005年11月、改訂版 2011年2月
サイズ:28p 280㎜×125㎜
対象年齢:幼児から
備考:
【大人編 おすすめ11】夜の木
*
ずっと手元においていつまでも眺めていたい一冊です
2008年のボローニャ・ブックファアで絶賛され、ラガッツィ賞(ニューホラインズ部門)に輝いたインドの絵本The Night Life of Treesの日本語版が2012年7月にタムラ堂より出版されました。
(版ごとに表紙の絵柄が変わります。)
世界中で注目されたこの絵本は、中央インド出身のゴンド民族の最高アーティスト、シャーム、バーイー、ウルヴェーティの3人によって描かれた木をめぐる神秘的な世界です。
夜になるとその本性を現すという聖なる木。人々から畏れられ、また崇められている木。神が住むと言われる木。そのような木々が、ページを繰るたびに目を見張る美しさで次々と姿を現します。プリミティブでありながら洗練され、繊細でしかも力強く美しい世界です。
全てがハンドメイドという画期的な絵本。手漉き紙に、シルクスクリーンで一枚ずつ刷られ、製本は手製本。インドのチェンナイ郊外の工房で、一冊ずつ丁寧に仕上げられました。まさに工芸品とも言うべき絵本。(シリアル・ナンバー入り)。ずっと手元においていつまでも眺めていたい一冊です。
(出版社サイト より)
*
詳細
画:シャーム/バーイー/ウルヴェーティ
訳:青木 恵都
出版社:タムラ堂
初版発行日:2012年7月
サイズ:40p 35㎝×23㎝
対象年齢:大人
備考:
【まとめ】
いかがでしたか?
今回は、「みどりの日」にちなんで木をテーマとした絵本をとりあげてみました。
この季節には、のんびり木陰で読書もよいですね。
日々の読み聞かせの参考にしていただけると幸いです。あなたのお気に入りのものが見つかると嬉しいです。
以上、季節を感じる絵本【春編】木の絵本11選でした。
本記事で紹介した絵本はこの11冊!
- 木のうた|さく:イエラ・マリ
- ナシの木とシラカバとメギの木|文:アロイス・カリジェ、絵:アロイス・カリジェ、訳:大塚 勇三
- モチモチの木|作:斉藤隆介、絵:滝平二郎
- 木はいいなあ|さく:ユードリイ(ジャニス・メイ・ユードリー)、え:シーモント、やく:さいおんじ さちこ
- ふしぎな ボジャビの き アフリカのむかしばなし|再話:ダイアン・ホフマイアー、絵:ピート・フロブラー、訳:さくま ゆみこ
- おおきな木|作:シェル・シルヴァスタイン、訳:村上 春樹
- 木を植えた男|原作:ジャン・ジオノ、絵:フレデリック・バック、訳:寺岡 襄
- 木をかこう|作:ブルーノ・ムナーリ、訳:須賀 敦子
- 木|画:佐藤 忠良、文:木島 始
- 木がずらり|作:tupera tupera(ツペラ ツペラ)
- 夜の木|画:シャーム/バーイー/ウルヴェーティ、訳:青木 恵都